研究会からのお知らせ

日本共創学会・設立記念大会のご案内

2017/03/10

来る2017年3月21日(火)に早稲田大学国際会議場にて,日本共創学会・設立記念大会が開催されます.下記にご案内をいたします.奮ってご参加をくださいますよう、お願いいたします。

■ 開催概要
テーマ:共創と障害 -共創文化の創造に向けて-
日 時:2017年3月21日(火)10:00~17:30
場 所:早稲田大学 国際会議場井深大記念ホール他
主 催:日本共創学会設立委員会
Web:http://www.nihon-kyousou.jp/kickoff

個別性や差異を排除しない「共創」を我が国から世界に発信していくためには,他者・外部,異質性,現場性,さらには,場や間(ま)のような「見えない世界」を取り込んだ新しい知としての「共創学」の創造が必要になります.そのため私たちは,学問分野の枠を超え,ものづくり,ことづくり,場づくりの現場に開かれた日本共創学会を立ち上げる準備をしてまいりました.
本記念大会の趣旨を一言でいうならば,「支援することから共創することへ」ということになります.誰かが誰かを支援するといった「する,される」の区切られた関係ではなく,「ともになる」といった区切らない関係づくりについて議論を深めるものです.これによって,「共創するファシリテーション」の理論や実践手法,「共創する社会」の設計論,さらには「共創する科学技術」など,共創学の創造に向けた道が開かれることが期待されます.
このような視点に立って,「障害」をテーマに,共創するケア,共創する言語,共創するデザインの3つの分科会を設けるとともに,身体で出会い,気づくことの重要性をふまえ,障害のある人たちとともに表現を創りあう身体表現ワークショップも実施いたします.
一時のイベントに終わることなく,現場から問題を発見し,その解決に向けて,思いをともにして活動し続けていけるような大会になればと,設立委員会委員一同,心より願っています.

■ プログラム概要
10:00~11:00 全体会1:日本共創学会の設立に向けて
11:10~12:00 ワークショップ:共創表現ワークショップ
13:00~14:00 分科会:ラウンドテーブル
14:00~16:00 分科会:講演とディスカッション
分科会1:共創するケア
分科会2:共創する言語
分科会3:共創するデザイン
16:20~17:30 全体会2:全体討議
18:00~19:30 懇親会

■ 参加申し込み
http://www.nihon-kyousou.jp/kickoff

■ 参加費 (事前登録)
・参加費(一般) + 懇親会:\5,000
・参加費(学生) + 懇親会:\2,500
・参加費(一般)のみ:\3,000
・参加費(学生)のみ:\1,500
・懇親会(一般)のみ:\2,000
・懇親会(学生)のみ:\1,000

当日申し込みの場合,事前申し込みの料金に,それぞれ500円が加算されます.
当日の受付を円滑に行なうため,参加をご希望の方には事前登録と参加費の事前振り込みをお願いしております.ご協力をお願いいたします.

以上

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場の言語・コミュニケーション研究会主催 講演とシンポジウムのご案内

2016/11/29

日時:   2017年1月7日(土) 13:30〜17:30
場所:   早稲田大学 小野梓記念館2階206教室

大学構内マップ](外部サイトを表示:マップはページ下のリンクから)

13:30〜15:00
講演「場に生成する身体—会話・語り・身ぶり」 菅原和孝(京都大学名誉教授)

15:00〜15:15
休憩

15:15〜17:30
シンポジウム「ことば・身体・場:競争社会から共創社会へ」
講師
菅原和孝 (京都大学名誉教授)
三輪敬之(早稲田大学大学院創造理工学研究科・創造理工学部総合機械工学科教授)
大塚正之(前早稲田大学大学院法務研究科教授、元裁判官、弁護士)
岡 智之(東京学芸大学留学生センター、同大学院国語教育専攻日本語教育コース教授)
司会
井出祥子 (日本女子大学名誉教授)

「ことば」が生まれるためにはコードが必要です。コードは、複数の人の間において共有されるものです。共有するためには触れ合うことが必要です。身体と身体とが場において触れ合う直接的な体験が人の間に共通のベースを生み出し、その身体的な基盤の上に「ことば」が生まれると考えられます。その意味において、<ことば>と<身体>と<場>は密接な関係を持っていると考えられます。これらの関係を議論することにより、現代の競争社会をこれからの共創社会へと導く道を探ります。
菅原和孝先生は、長年にわたりアフリカのボツワナに暮らすブッシュマン(グイ)と生活を共にし、その研究結果に基づいて、『ことばと身体』、『狩り狩られる経験の現象学: ブッシュマンの感応と変身』などの著書を通じ人類学の視点からコミュニケーションを論じていらっしゃいます。
三輪敬之先生は、生命機械工学や共創工学を提唱され身体を含めた共存在のコミュニケーション技術を研究し、近時は「影」や「手合わせ」などで思いを伝え合う身体表現手法を用いて、障害者も高齢者も含めた異なる人々と対等な相互作用で共創する社会の在り方を開拓していらっしゃいます。
シンポジウムは「ことば」と共にある身体的コミュニケーションがテーマです。本来的に類似した身体構造を持つ人同士は、お互いにことばを交わさなくても身体が触れ合う場において分かりあえる基盤が存在しており、その共通の生物的、文化的基盤の上に言語的な分節化が行われるのではないかと推測されます。それでは、その身体的な人と人との結びつきとは何なのか、それはどのようにして生まれ、どのようにして深化させられるのか。また、身体的コミュニケーションと言語的コミュニケ―ションとはどのような関係に立っているのか。本研究会の代表大塚正之と分担研究者である岡智之も講師として登壇し、参集された皆様と場を共有し、自由な意見交換の場を作り共創するシンポジウムを進めたいと思います。その場に居合わせるだけで、文字情報だけでは得られない豊かな相互作用による共創が生まれることを希求しております。

18:30〜
懇親会 (高田馬場駅近辺の和食店にて、5000円の会費で予定しております)

*懇親会ご参加の方は場の言語コミュニケーション研究会まで、下記についてご記入の上、電子メールにてご連絡ください。

連絡先:ba.gengo.communicationアットマークgmail.com

(アットマークを@にしてお送りください)


場の言語・コミュニケーション研究会主催の講演とシンポジウム(2017年1月7日(土))の懇親会に参加を希望します。

お名前:
ご所属:
連絡先メールアドレス:

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第24回定例会の内容が更新されました

2016/08/19

定例会の案内は[こちら]をご覧ください。

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第24回場の言語・コミュニケーション研究会定例会のお知らせ

2016/07/25

下記のように、第24回 場の言語・コミュニケーション研究会定例会を開催いたします。ふるってご参加ください。

日時 平成28年8月26日(金)午後2:00~午後5:30

場所 早稲田大学  8号館808号室 (※)

発表者  三輪敬之先生

タイトル: 「場を耕す共創のアート~手合わせ表現を手がかりに~」(仮)

※ 会場はこちらに確定しました(追記8月23日)

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第23回定例会の発表要旨の内容が更新されました

2016/05/10

定例会の案内は[こちら]をご覧ください。

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第23回場の言語・コミュニケーション研究会定例会のお知らせ

2016/04/22

下記のように、第23回 場の言語・コミュニケーション研究会定例会を開催いたします。ふるってご参加ください。

日時 平成28年5月14日(土)午後2:00~午後5:00

場所 早稲田大学 8号館607室
(いつもと同じ建物ですが、階が異なります。ご注意ください)
大学構内マップ](外部サイトを表示:マップはページ下のリンクから)

発表者  山口征孝先生

講演タイトル  「場の理論と複雑系科学の接点を探る:英米の語用論を中心に」

要旨  (5/10内容を更新)

本発表の目的は場の理論と複雑系科学の接点を相互作用の分析に焦点を絞り探ることである。特に場の理論における「共創」という考え方と複雑系科学における「自己組織化」(self-organization)の整合性に注目する(清水 2000; Larsen-Freeman and Cameron 2008)。そることでなぜ場の理論が語用論的関心に有益であるかという疑問にも答えることを意図する。

まず、場の理論と複雑系科学の双方との関連が深いScollon and Scollon (2004)Kadar and Haugh2014)、そしてHanks (2016)を呈示する。Scollon and Scollon (2004; 2012)は西田哲学より「歴史的身体(historical body)」という概念をブルデューの「ハビトゥス」の代替として採用している。Kadar and Haugh2014)は場の理論から複雑系体系(complex system)を経てArundale流会話分析への道筋をたどっている。最後にHanks (2016)は「場」及び「場所」概念の完全な翻訳の不可能性を認識しつつ、context概念の洗練化に「場」及び「場所」概念を応用し、三層(orders)からなる場の理論の枠組みを提出している。Hanksの枠組みは複雑系科学における「システムとコンテクストの相互連結性」(Larsen-Freeman and Cameron 2008)と整合する(cf. 清水2000「自他非分離」)。次に、実証面では、井出(2016)及び藤井(2016)から採られたデータの一部を再考する。そうすることで、複雑系科学と場の理論は相補的であるだけでなく、一貫性があると主張する。具体的には、共創の過程で起こる「相互ひき込み現象」は自己組織化の過程で起こる「共適応(co-adaptation)」に対応することを論じる(更に、時間があればテレビから収録された日本語による自然会話における共創現象も示す)。

最後に、場の理論は従来の複雑系科学の枠組みにはない独創的な概念化を提供しつつ諸科学と接合している点を論じる。そのような概念化の一つに、「自己中心的領域」と「場所的領域」の同時の活(はたら)き(「二重生命現象」)がある(清水2000)。この概念化に基づく相互行為分析(井出2016)は、場の語用論を他の学問分野と連携した広い学際的研究のコンテクストに置くことを意味する。言い変えると、場の語用論は、反証可能性に開かれた本質的に健全な学問的営為である。今後の課題として、言語学以外の学際的アプローチにより検証可能な仮説の提出をすることが場の語用論者に求められることであると提起する。

主要参考文献

井出祥子 (2016).グローバル社会へのウェルフェア・リングイスティックスとしての場の語用論解放的語用論への挑戦―. 社会言語科学18(2): 3-18

清水博(2000. 共創と場所 清水博・久米是志・三輪敬之・三宅美博編 場と共創 NTT出版.

藤井洋子(2016.日本人のコミュニケーションにおける自己観と「場」-課題達成談話と人称詞転用の分析より―. 藤井洋子・井出祥子(編)コミュニケーションのダイナミズム ひつじ書房.

Hanks, William F. (2016). Basho: A theory of communicative interaction. Paper presented at The Third International Workshop on Linguistics of BA. Waseda University, Tokyo, Japan.

Kadar, Daniel, & Haugh, Michael (2014). Understanding politeness. Cambridge: Cambridge University Press.

Larsen-Freeman, Diane, & Cameron, Lynne. (2008). Complex systems and applied linguistics. Oxford: Oxford University Press.

Scollon, Ron, & Scollon, Suzie W. (2004). Nexus analysis and the emerging internet. London: Routledge.

Scollon, Ron, Scollon, Suzie, W., & Jones, R. (2012). Intercultural communication: A
discourse approach. Oxford: Wiley-Blackwell.

以上

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第22回場の言語・コミュニケーション研究会定例会のお知らせ

2016/04/15

下記のように、第22回 場の言語・コミュニケーション研究会定例会を開催いたします。ふるってご参加ください。

日時 平成28年4月23日(土)午後2:00~午後5:00

場所 早稲田大学 8号館808室

大学構内マップ](外部サイトを表示:マップはページ下のリンクから)

発表者  清水博先生

テーマ   場の理論についてのご講演をいただく予定です。

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第21回場の言語・コミュニケーション研究会定例会のお知らせ

2016/02/01

下記のように、第21回 場の言語・コミュニケーション研究会定例会を開催いたします。ふるってご参加ください。

日時 平成28年2月27日(土)午後1:30~午後4:30

場所 早稲田大学 8号館808室

大学構内マップ](外部サイトを表示:マップはページ下のリンクから)

発表者  早野薫先生

テーマ   「会話分析のこれまでとこれから」

発表要旨

会話分析は、自然会話データを分析することによってインタラクションの中で社会的な秩序がどのように保たれ、維持されているのかをミクロの視点で明らかにしようとする、社会学から生まれた研究分野である。その分析方法は独特で、緻密に書き起こした文字データを作り、会話の細部を無視せず、そして研究者の先入観をできるだけ排除して、会話参加者たちがしたがっている「規則」を記述する。そのような方法により、順番交代の規則、発話、聞き取り、あるいは理解に関わるトラブルが生じたときの対応(修復)に関わる規則、発話と発話が相互に結びつき、意味あるやりとりが成立する仕組み(連鎖構造)など、会話の仕組みの様々な側面が明らかにされてきた。

本講演では、会話分析が展開してきた背景、これまでの研究の流れを簡単に概観し、具体的な例を挙げながらその分析方法、分析方法の根底にある考え方を紹介していく。とくに「優先組織(preference organization)」に焦点を当て、会話の中で社会的関係性がどのように配慮されているのか、会話分析のアプローチががBrown & Levinsonのポライトネス理論とどのように異なっているのか議論したい。さらに、自閉症と診断された子どものインタラクションを分析した研究(Maynard 2005など)、東関東大震災による被災者とボランティアのインタラクションを研究した研究(西阪他2013)を例として挙げながら、インタラクションにおける「特殊な」事情、要因に、会話参加者達がいかに柔軟に、ダイナミックに対応しているのか、それを描き出すことに会話分析の方法がどのように応用されているのか示す。ディスカッションでは、会話分析と場の言語学の接点を探り、今後の方向性、課題について考察したい。

以上

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第20回場の言語・コミュニケーション研究会定例会のお知らせ

2016/01/19

下記のように、第20回 場の言語・コミュニケーション研究会定例会を開催いたします。ふるってご参加ください。

日時 平成28年1月30日(日)午後1:30~午後4:30

場所 早稲田大学 8号館401室
(場所がいつもと異なります。ご注意ください。)

大学構内マップ](外部サイトを表示:マップはページ下のリンクから)

発表者  平田真知子先生

テーマ   「時を表す表現の日英比較:英語の過去形と助動詞「た」」

発表要旨

本発表では時を言語で表現するのに、英語ではテンスとアスペクトの文法範疇で表すことができるが、日本語ではテンスやアスペクトで説明することができないことを日本語と英語を比較して述べる。データは、日英語同条件で録画録音された談話データ「ミスター・オー・コーパス」を使い、分析・考察を行う。

英語の動詞には過去形と現在形があり、過去から未来に流れるリニアーな直線のどの地点で事態が起こっているかを話し手の地点から捉える( Reichenback 1947・Comrie 1976 )。つまり、事態が起こる地点と話し手の地点の時間の関係でテンス(時制)が決まる。一方、日本語では動詞に助動詞の「た」が付くか、付かないかで時を捉えている。「た」がつけば、事態が実現したことを示し、「た」が付かなければ、事態は実現していないことになる(山口2000)。「た」を英語の過去の形態素-edに相当する過去形だとすると説明できない例が多く表れる。例えば、探していたものが見つかって「ああ、あった」“Here it is.” と言い、待っていたバスが来るのが見えて「バスが来た」”Here comes the bus.” あるいは、試着の後で店員とお客の会話、「如何でしたか」「とても気にいりました」”How do you like it?” “I really like it.” などと言う(例文はJAPANESE FOR BUSY PEOPLE による)。このように英語では現在形で表現していて「た」は英語の過去-edに相当していない。

日本語の話し手は、リニアーな直線上のどこで事態が起こったかを発話地点から述べるのではなくて、話し手のその場の今、ここ、現在、その瞬間に頭の中に浮かんだことを表現する。つまり、話し手は場にあって、その事態があった、起こったと確認できれば「た」を使う。「た」は場の中での事態実現の確認であり、客観的な過去や完了にはならない(山口2000・森田2007・熊倉2011)。日本語はテンスやアスペクトでは時を捉えることができないことを「場」の観点から述べる。

以上

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第19回場の言語・コミュニケーション研究会定例会のお知らせ

2015/11/02

下記のように、第19回 場の言語・コミュニケーション研究会定例会を開催いたします。ふるってご参加ください。

日時 平成27年12月20日(日)午後1:30~午後4:30

場所 早稲田大学 9号館5階第2会議室
(場所がいつもと異なります。ご注意ください。)

大学構内マップ](外部サイトを表示:マップはページ下のリンクから)

発表者  重光由加先生

テーマ   「会話に対する意識とその会話への表出:日・英男性初対面の談話を分析して」

発表要旨

本発表では、男性の初対面の談話に焦点をあて、1)英語母語話者と日本語母語話者は何を心がけて会話を行っているのか、2)その心がけが実際のやりとりでどのように表出されているかを分析し、それぞれの相違の根底にある文化・社会的背景を考察する。
初対面会話は、新しい人間関係を構築する場として、お互いがどのような人物であるかを示し合うという特徴を持つ。お互いがどのような人物であるかを知るのは、自己開示としての情報だけに限らない。ことばのやりとりの際に無意識に表出する会話のスタイル(ターン・テイキングのスタイル、発話量、質問―応答など)も会話の相手がどのような人物なのかを知る手掛かりになる。FitzGerald(2003)は、会話のスタイルは、母語話者の文化と密接に関係するため、異文化間コミュニケーションではさまざまな問題の原因となっていることを指摘している。しかも、その問題は、情報の誤解ではなく、人間関係への悪影響を及ぼすと述べている。
本発表では、男性による初対面の会話データを用いる。英語のデータとしては、Inner Circleの英語文化圏に共通する部分に注目し、イギリス、アメリカ、オーストラリアで収録した。また、日本語のデータは関東地方在住者の会話を収録した。会話は3人の初対面会話を各30分ほど収録した。会話参加の条件には、お互い初対面であること、年齢は22歳以上であること、他国からの移住者ではないことなどを含めた(データは津田他2015と同じ)。
1)会話参加者に対するフォローアップインタビューの分析は、全会話データのうち母語話者会話に参加したイギリス人25人、アメリカ11人、オーストラリア人15人、日本人25人を対象とした。インタビューからは、英語母語話者が初対面の人に対して、話し手自身が知的関心を持っていることを示すことを心がける傾向があったのに対して、相手のリードに合わせたり、相手の話を聞いたりすることを心がける傾向があった。
また、英語母語話者は意識的な会話を行っているが、日本語母語話者には特にそのような意識は持たないまま会話が行われていないことも浮かび上がった。
2)初対面の談話の分析では、主に応答要求表現とそれに対する応答に焦点をあてる。英語母語話者は、情報を引き出すような応答要求を行い、他の会話参加者から情報を引き出し、自己開示を促す方法で会話を行い、インタラクティブな会話を作る。一方、日本語母語話者は、応答要求は英語母語話者より多くみられるが、情報を引き出す応答要求はあまり多くなく、情報提供者自身が、聞き手に同意を求めたり、確認の応答を求めたりしたりながら会話をすすめていることが見られた。
最後に、日・米異文化接触会話の失敗例のケーススタディとして、会話の意識の違いや、それぞれの文化・社会的規範に基づいた応答要求表現と回答について、どのような問題が生じているかも紹介する。

FitzGerald, H. (2003). How different are we? Spoken discourse in intercultural communication. Clevedon: Multilingual Matters. [村田泰美(監訳)大塚容子・重光由加・大谷麻美(訳)(2010) 『文化と会話スタイル―多文化社会・オーストラリアに見る異文化間コミュニケーション―』ひつじ書房]

津田早苗他 (2015)『日・英語談話スタイルの対照研究―英語コミュニケーション教育への応用』ひつじ書房  (以上)

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